くちづけのその後で
「「あのっ……!!」」


あたしが話を切り出そうと声を掛けたのと同時に、顔を上げた西本君も口を開いて…


あたし達の声が、ビックリする程ピッタリと重なった。


その直後に笑いが込み上げて来て、不謹慎かもしれないけどクスクスと笑ってしまった。


最初は戸惑っていた西本君も、いつの間にか小さな声を漏らしながら笑っていて…


あたし達の間には、さっきとは違って穏やかな空気が流れていた。


それからしばらく笑った後、あたしは西本君を真っ直ぐ見つめながら口を開いた。


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