くちづけのその後で
「あれ?ジュースは?」


手ぶらのあたし達を見て、真子ちゃんが不思議そうに訊いた。


「リンゴジュースがなかったから、後で持って来てくれるって」


あたしが答えると、彼女は笑みを浮かべた。


「海斗君、良かったね♪」


「うん!」


満足そうに頷いた海斗を椅子に座らせると、海斗はすぐにハンバーグを頬張った。


そんな海斗を横目に、あたしもドリアを口に運ぶと…


何か言いたそうな表情をしていた真子ちゃんが、頃合いを見計らったように口を開いた。


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