くちづけのその後で
「はい。昨日までテストやったんですけど、今日からはまたバイト三昧です」


西本君は答えてから苦笑いを零し、海斗の前にリンゴジュースを置いた。


そしてその後で、彼はあたしを見た。


「久しぶり♪」


「あっ、うん……」


ニッコリと微笑んで言った西本君に、伏し目がちに頷く事しか出来ない。


「じゃあ、俺戻ります。また何かあったら呼んで下さい」


あたしが素っ気無い態度を取ったからなのか、彼は爽やかな笑顔を残してさっさと立ち去ってしまった。


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