くちづけのその後で
「西本さんを呼んで貰えませんか?」


真子ちゃんの言葉を聞いた店員は、少しだけ怪訝な顔をしたけど…


「少々お待ち下さい」


程なくして作り笑顔を浮かべながらそう言い残して、厨房の方へと向かった。


「あの子、明らかに嫌そうな顔してましたね……」


真子ちゃんは、ムスッとした表情を見せた。


「ってゆーか、まずいと思うねんけど……」


「大丈夫ですよ♪」


不安げに零したあたしに、真子ちゃんがあっけらかんとした笑みを向けた。


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