くちづけのその後で
「何や……。今、めっちゃ喜んだのに……」


「ちょっ、西本君!冗談はやめてよ!」


「俺は、いつでもマジなんですけど♪」


西本君は、あたしを見ながらニッと笑った。


そんなあたし達を見ていた海斗は、疎外感を感じたのか膨れっ面になっていて…


「はやとくん、あしょぼ!」


身を乗り出して、西本君に訴えた。


「海斗、今日はやめよ?」


「やっ!!」


西本君は、必死に宥めるあたしと首を横に振り続ける海斗の様子を、黙って見ていた。


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