くちづけのその後で
その後も、あたし達は夕方までひたすら遊んだ。


「そろそろ帰ろっか?」


あたしが尋ねると、西本君が海斗を見た。


「海斗はどうしたい?」


「あれのりたい!」


海斗がそう言いながら指を差したのは、観覧車だった。


「そういえば、観覧車はまだ乗ってへんかったな……。せっかくやし、乗っとく?」


「……じゃあ、観覧車で最後やからね?」


「うん♪」


ニコニコ笑顔で頷いた海斗の手を引いて、観覧車の乗り場に向かった。


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