くちづけのその後で
学校に行っている間に、祖母がどこかに行ってしまいそうで…


あたしは、学校に行くのが恐くなった。


祖母に声を掛けても、ほとんど反応が無い。


寝ている時以外は、仏壇の前にずっと座ってぼんやりとしているか、アルバムを開いて泣いているかのどちらかだった。


そんな祖母を目の当たりにする度に、不安で仕方なかった。


そして…


中学に入学してすぐ、あたしが一番恐れていた事が起こった。


両親と祖父に続いて、祖母までもが亡くなってしまったんだ…。


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