くちづけのその後で
あたしはすぐに児童養護施設に移る手配をされ、葬儀を終えるのと同時に施設に入る事になった。


誰がどんな手立てで、あたしをそこに移したのかはわからない。


あたしには行く所が無かったから、知らない大人達に言われるがままただ付いて行っただけ…。


連れて行かれた小さな施設が、あたしの新しい家となった。


施設長は、泣き疲れて呆然としていたあたしに優しく微笑み掛け、部屋に案内してくれた。


そして…


そこで出会ったのが、まだ中学二年だった亜由美だった。


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