くちづけのその後で
真面目な真子ちゃんは、すぐに仕事を覚えていった。


そして、彼女と仲良くなって海斗の事を打ち明けた時には、意外な反応だった。


「えーっ!!結婚してるようには見えないですよ!」


「え〜っと、実は結婚はしてないねん……」


「えっ!?じゃあ、シングルマザーなんですか?」


あたしが苦笑しながら小さく頷くと、真子ちゃんはニッコリと笑った。


「朱莉さん、まだ若いのにカッコイイです!」


彼女はそう言うと、柔らかい笑みを浮かべたまま話を続けた。


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