くちづけのその後で
海斗にレインコートを着せてから、長靴に履き替えさせる。


それから自分の傘を持って、海斗と手を繋いで家を出た。


自転車ならたったの2〜3分で着く距離でも、海斗と歩くと最低でも10分は掛かってしまう。


海斗が転ばないように気を付けながら歩いて、何とか保育園に辿り着いた。


「海斗、よく頑張ったやん♪」


「うん♪」


「イイ子、イイ子♪」


あたしは、得意気に笑った海斗の頭を撫でながら褒めた後、保育園を出て職場に向かった。


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