赤ずきんと狼。
絵なんて全然分かんない。
何が必要なんだ?
何をあげたらあいつは喜ぶ?
色鉛筆?
カラーペン?
スケッチブック?
どれもピンと来ない。
てか、なんで俺があいつにプレゼントしなきゃいけないんだよ。
どういう顔してあげるんだよ。
「ショッピングモールに行ったついでに買ってきた」
なんて言うのか?
絶対怪しまれるって。
ここに居るのに羞恥を感じで店を出ようとすると目の前からカップルが店に入ってきた。
俺は反射的に棚に隠れた。
―白杉と飯田悟だ。
ちくしょ、こんな所でデートかよ。
「あっ、あった!スケッチブック!!」
白杉は反対側の棚にあるスケッチブックを手に取った。