赤ずきんと狼。



もぅ俺はお呼びじゃないですか。


「よかったな」



俺は席を立つ。



「あっ。」


千恵美がとっさに俺の腕をつかんだ。



俺は千恵美を睨んだ。


千恵美は俺の目を見てそのまま手を離した。



もぅ用はない。


俺は本当に一人になったんだ。



今まで孤独を嫌って、女を捕まえて遊んでいた。


それでまた一人になった。


「あ…」



入り口で白杉にばったり会う。



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