赤ずきんと狼。


「そっそんな結構です!!」


私は深々と頭を下げて机を彼から少し離す。


―が、彼は机ごと近付いてきた。



「お前、練習もしないで本番に臨むのかよ?」


「そっそういうのって…練習するものじゃないでしょ!?」


「ふん、そんなんで男を楽しませられるのかよ」


「そっそんな…」


頭の中がぐるぐる回る。



確かに私はそういうこと疎いけど…


それにこいつはそういうことに詳しそうだけど…



だけど、


「だからってあんたと練習するわけないじゃない!!!!」



私は怒鳴った。



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