赤ずきんと狼。


私は…私は…彼のことが…。



「荒月はどうでもよい人じゃないよ」



いつからだ、この感情は。



追及する場所が違ったのか、それとももっと置く深くに眠っていたのか。




もしかしたら、他人に言われ過ぎて自分の感情を抑制していたのかもしれない。




どちらにせよ、今、それに気づくのには遅すぎた。





私、




―荒月のことが好きかもしれない。








< 153 / 171 >

この作品をシェア

pagetop