赤ずきんと狼。


「あっ、クスギやっほぉ~!」


咲は私に気づいて手を振る。



「クスギ、中学行ってたん?」


「ううん、入ってはないよ」


「そっかぁ、私ら久しぶりに中学の部活見に行ってくるところ~」




そう言って、彼女らと“バイバイ”した。



そして、ハッとした。



あれ?・・・流本のことは無視?




「行こうか」




流本は何事もなかったように私に笑いかけた。



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