赤ずきんと狼。
でも、あれから二ヶ月も経つ。
「別れてから流本のこと避け続けてきた。
避けるというか学校でクラスは違うから会わないように。
だけど、今日は思いがけないところで会っちゃって
油断してたからちょっとつらかった。」
頭を壁により掛ける彼女は微笑んだ。
「もう・・・流本のこと好きじゃないの?」
私の問いに彼女は静かに首を振る。
「好きじゃないと言うとウソになる。
・・・けど、早く忘れたい。」
なんで好きなのに忘れなきゃいけないの?
なんで好きなのに別れなきゃならないの?
流本だって別れたくなかったはず。
だって・・・今の咲と同じ・・・
すっごくつらい顔をしているもん・・・。