赤ずきんと狼。
今まで、ありがとう
私は・・・
サトルくんと別れた。
自分の中では“荒月がこちらにまだ好意があるのを確かめてから”というずるい手も考えていた。
だけど私は・・・自分の手で頑張らなきゃ。
ゼロから。
「結依・・・」
私が別れを告げてからサトルくんはずっと私を抱きしめてくれた。
強く強く―。
「離れたくない・・・」
やっと彼の本当の声を聞こえたのに・・・。
やっと彼と心が一つになったのに・・・。
私が出した決断は彼にとって残酷だ。
だからそれは正しいものかわからない。
だけど・・・後悔はしたくないんだ。
「ごめん・・・」
心が痛む、これで彼の温もりに触れることはないのか。
そう思うと寂しい。
でも、自分を甘やかしちゃだめだよね。