赤ずきんと狼。




その猫の名前を知っている。



スカウを撫でているのは…



「よぉ、久しぶりだな。泣き虫。」



狼こと荒月龍だった。




狼とは中学2年生の頃、なんやかんやで一年間一緒に居た冷たいマスクを持つ同級生。





べつに付き合っているわけではない。




その証明に中学3年生になりクラス替えでクラスが分かれてから一言も話す事なく卒業し、中学卒業後も狼がどこの高校に行ったか知らない。



その狼が…今、私たちの高校の制服を着ている…。






< 23 / 171 >

この作品をシェア

pagetop