赤ずきんと狼。




って事があったことは咲には言わなかった。



「狼かぁ…。中3になってから急にクスギに絡むのをやめたよねぇ。」



咲はシェイクのストローをくるくる回しながら言う。



「やめたって言うか、私と狼はただのクラスメートだったし。」



「えー?それで片づけちゃっていいの?」




咲の問いかけに私はうなずく。



そう、さっきも言った通り、私と狼の間には何もない。




だって、今、私にはサトル君が居るんだもん。





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