赤ずきんと狼。



ずいぶん腹が立っているみたい。



って、あの背中は…。




「荒月!」




私は荒月を追いかけた。



こいつって歩くのが速い。




「ああ?なんだ泣き虫か。」



ギロリと鋭い目つきで私を睨むが私は怯むことなく隣を歩いた。




「部活は?バスケ部に入ったんじゃないの?」



「うっせぇな。態度が気にくわねぇって追い出されたよ。」





そう言ってまた狼は舌打ちをする。





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