赤ずきんと狼。
私は帰り道、気分転換に中学校の道を歩いている。
今日の部活は休み。
良かった、先輩たちにサトル君のことを聞かれると面倒だ。
中学校―クリーム色の校舎はヒビや汚れで少し黒ずんでいる。
ずっと昔から建てられているのだな。
私は大きく息を吸って、溜息と共に吐いた。
そして、学校全体を見てみる。
ここが…私が成長した糧。
ドッジボールしたり、
給食のイチゴ早食いの審判を任されたり、
図書委員になったり、
不良に絡まれたり…
思い出すのは中2の想い出ばっかり。