赤ずきんと狼。



指でストローをぐるぐる回している。



「私、情報網すごいからいろいろな人からその男のこと聞いたんだ。」



情報網すごいって言っちゃうところが咲だなぁっと感心していたら、


咲が私をじっと見ていて私はドキッとした。




そして、咲はぼそっと呟く。



「案外…悪い奴じゃないかもしれないよ…。」



「え…?」



その言葉に私の心臓の音が速くなった。



それを聞いて、今すぐにでもサトル君と話がしたいと思った。




また彼のこと何も聞いていない。



私は高まる鼓動を抑え、咲の話を黙って聞いた。




そしてまた改めて感じるのだ。



私はサトル君のことが好き。



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