大嫌いでも、大好きだから。


それは昨年、
私が中3の時の事。

その頃はちょうど卒業間近で、
私自身、梓と「友達」の関係から一歩踏み出したいと馬鹿な事を考えていた。


「梓!」
「どうした、紫音?」

放課後に私は彼を呼び出した。


そして言ってしまったのだ。
禁忌の言葉を。


「私、梓の事が好きなの」

< 11 / 50 >

この作品をシェア

pagetop