恋〜彼と彼女の恋愛事情〜

「あ、あのね。」

不思議そうにこっちを見る。

「き、今日、お付き合いすることO,Kしたんだけど・・・・・やっぱり・・・あの・・・その・・・」

言葉を濁してしまう。

どう言ったらいいのかな・・・。

沢田君の顔が見ることが出来ない。

「やめたいの?」

口を開いた沢田君の声が少し低い。

「・・・うん」

「なんで?」

あれ?ちょっと怒ってる?


罰ゲームだって知ってるから!
・・・・・とは、言えないよね。


「あれから色々考えてね。私にはもったいないし・・・一緒にいて釣り合わないって思って。

それに、沢田君はカッコいいからモテるし、頭もいいし・・・」

沢田君の顔を見ると目があって・・・なんか気まずくて目をそらしてうつむいてしまう。


「それが理由?」

コクッっと頷く。


「・・・・ムリ」

え!?

顔をあげて沢田君を見る。

「今のが理由なら、ムリ」

ムリ?・・・・・ムリって何!?
言い方がおかしくない?
納得できない、とかなら解るけど、ムリってなんなのよ〜。


「川上さんは俺の事、嫌い?」

は!?・・・えぇ!?
なんなの!?いきなりその質問!
困るんだけど〜。



「え、あの、沢田君の事良くわからないし・・・嫌いではないけど。」

「だろ?だからもう少しお互いを分かってから、答えをだしてもよくねぇ?」

「え?・・・あ、うん、まぁ、そう言われると、そうかもって・・・」


「じゃあ、それでいいじゃん・・・帰ろうか」


え!返事、かるっ!
いいのかな〜、こんなので本当にいいのかな〜。


教室をでた沢田君を少し早足で追い掛けた。








< 10 / 216 >

この作品をシェア

pagetop