恋〜彼と彼女の恋愛事情〜


「純・・・何かあるのね?」

未那もいる?

3人で顔を見合わせて、申し訳ないと思いつつ立ち聞きをしてしまう。

「期限付きの付き合いだったから」

その言葉に衝撃をうけた。

知ってた?

罰ゲームだって知ってたって言うのか?

頭が混乱しながら話を聞いていた。

「お前に好きって言われると虫唾が走るって・・・」

そんなひどいこと言われたのかよ。

『好き』って沢山言ってあげたら良かったな。

抱きしめて『好きだよ』って言えばよかった・・・。

ごめんな、純。

「私の片思いなんだよ」

違うよ!俺だって好きだよ・・・。

何で言わなかった?

一番大切な言葉をなんで言ってあげられなかったんだ・・・。

「暁が・・・好き・・・」

涙声で言う純の言葉に胸が張り裂けそうだった。

涙が溢れそうだった・・・・・・が。

「・・・・・っ・・・」

隣を見ると聡が号泣していた。

・・・・俺、泣けねぇ。

「アイスでも食べて帰るか」

!翔太?

純たちが教室を出そうだったから、慌てて隣の教室に隠れた。

3人の声が聞こえなくなったところで洸一がつぶやくように言った。

「暁。純ちゃんともう一度話をしたほうがいい」

「お、おれぼ~、そう・・思う・・・」

泣きすぎだろ・・・聡。

「わかった。そうするよ」


明日もう一度話をしよう。

納得するまで何度でも。

そして、もう一度やり直したい。












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