恋〜彼と彼女の恋愛事情〜
純
未那と翔太君と別れてから私はお姉ちゃんの家へ向かった。
ピンポーン。
「はーい」
玄関のインターホンを鳴らすとお姉ちゃんが出てくる。
「どう・・・ぞ?・・・純・・・?」
玄関のドアを開けて私の顔を見たお姉ちゃんは、言葉を濁した。
「何が・・・あった?」
スリッパを用意して、私の背中を押してくれる。
「まあ、入りなさい」
「憲吾!」
あ、憲ちゃんいるんだ・・・。
「ああ?どうした?・・・純ちゃん?」
「ごめん、ココア入れてくれる?」
「あ、ああ、わかった」
キッチンに向かう憲ちゃん。
・・・私、そんなひどい顔してるのかな。
リビングに入って、ソファに座る。
少しすると温かいココアがでてきた。
「俺のココアはおいしいよ~」
私を気遣ってくれてるのが良く分かる。
「ありがと」
一口飲むと、また涙が溢れた。
「・・ご、ごめんなさい。・・・・ココアがおいしくて・・・」
そんな私に少し苦笑いする憲ちゃん。
お姉ちゃんは冷たいタオルを持ってきてくれた。
「とりあえず、目を冷やしなさい」
「うん」
冷たいタオルを目に当てると、冷やりとして気持ちがいい。
しばらくして
「純、何があったか話せる?」
「・・・うん」
私はお姉ちゃんと憲ちゃんに、告白されたこと、暁とのこと、舜君のこと、別れたこと、未那にいわれたことを話した。
「なるほどね。罰ゲームと気持ちの壁かぁ」
お姉ちゃんは少し考えてから話す。
「純は、暁君のことは好きなんだよね?」
「・・・うん」
「でも、暁君からは好きって言葉は聞いてない」
「うん」