恋〜彼と彼女の恋愛事情〜
暁の気持ちから逃げてばかりで、罰ゲームだからって壁を作って、本当の自分の気持ち伝えなかった。
暁の優しさ・・・わかってたはずなのに・・・。
臆病者で・・・ごめん。
暁が『好き』って言ってくれないとか、そんなの関係なくて。
ちゃんと好きって言えば良かったんだね。
自分の気持ちを伝えることもしないで・・・別れたのにも理由があったのかもしれない。
それを聞こうともしないで。
暁から『嫌いになった』って言われるのが怖くて、理解した振りして・・・。
・・・逃げてるだけじゃ、どうにもならない。
前に、前に進まなくちゃ。
「・・・わかった。ちゃんと自分の気持ち伝えてみる。・・・それで振られたら仕方ないし」
「よし!頑張れ純!」
「うん!」
その時ショックを受けていた憲ちゃんが一言
「多分、大丈夫だと思うけどな。話を聞いてる限り暁君は純ちゃんのことちゃんと考えてくれてるよ・・・・・俺はしばらくショックから立ち直れそうもないけど・・・」
と、うな垂れた。
憲ちゃん・・・ごめん。
ありがとう。
夕飯をご馳走になって、元気になったところで憲ちゃんが車で家まで送ってくれた。
「ごめんね、憲ちゃん」
「いや、ま、しょうがないよ・・・うん」
自分に納得させてるんだね・・・。
家までは車で5分程度。
あっと言う間に家に着く。
「ちゃんと暁君と話をするんだよ」
降りようとする私に、憲ちゃんが言ってくれた一言。
「わかった。ありがとう、憲ちゃん。・・・おやすみなさい」
「ああ、おやすみ」
・・・・まだ少し立ち直れていない様子だったけど・・・。
ちゃんと話をしなくちゃ。
暁の本当の気持ちが知りたい。
これから前に進むためにも・・・・。