恋〜彼と彼女の恋愛事情〜
俺はそっと純の両手をとり、純をみつめる。
純は驚くように俺を見る。
「純。俺は純のことが好き」
「うん・・・私も・・・私も・・・」
握り締めた手に少し力を込める。
「大丈夫・・・言って?俺ちゃんと受け止めるから・・・」
「あ、暁・・・」
「ん?・・・怖くないから。・・・頑張れ」
「暁が・・・・・・・す・・き」
「うん」
「暁が・・・すきぃ~」
ぼろぼろと涙を流す純を見て愛しさが込み上げる。
ギュッと抱きしめた。
「ありがと純」
すげぇ嬉しい。
「ごめんな、怖かったよな?」
「・・・少し」
やっぱり・・・そうだよな。
「でも、純の口から聞きたかった」
「私も・・・言いた・・・かっ・・た・・」
はぁ~。・・・幸せ。
・・・でも『すき』で良かったよな。
『頑張れ』とか言って促して『もう、きらい』・・・とか言われたらしゃれになんねーじゃん。
そんなこと言われたら立ち直れねぇ。
ああああぁあああぁ!
好きでよかったぁ!!
抱きしめながら、そんなことを考えてほっとしていた。
あ、そうだ。
「純。舜のところに着いてきてくれてありがとう」
「ううん・・・私が勝手について行っただけだし」
純らしい答え方だな。
そっと離して顔をみると。
涙はまだ乾いていなくて・・・でもニコッって笑う純が・・・可愛い。
キス・・・してもいいよね?
だって、両思いだし!
俺の彼女だし!
そっと顔を近づけると・・・純も受け止めてくれた。