恋〜彼と彼女の恋愛事情〜
「最長でどのくらいだった?」
「え~?そうだな半年?・・・付き合ったことねーかも」
俺の答えに
「何でそーなる?」
暁が不思議そうに聞く。
「好きになれねーんだよな」
「「は?」」
驚く2人。
「いや、なんて言うかな。好きなんだけど、はまれねーんだな。・・・暁みたいに夢中になれねーって言うか」
「やめろ。恥ずかしいだろ」
「ははっ。冗談じゃなくてさ」
この程度で照れるって・・・純ちゃん愛されてるね。
「なんだろうな。付き合っても可愛いとか思うんだけど。・・・暁はさ、純ちゃんが他の男と一緒に帰ったらどう?」
「ダメに決まってんだろ?」
何を言い出すんだ!?
というような目で俺を見る。
「んじゃ、別れようって言われたら?」
「・・・・再起不能。お前の質問意味不明」
俺の質問にどんどん落ち込む暁。
ははは。純ちゃんに相当いかれてますな。
「と、言うことは絶対やだってことだろ?」
「当たり前だろ?何で彼女が他の男と帰ったり、別れたりすること聞くんだよ!」
ちょっと怒りモードに入ってしまった。
「俺にはその『当たり前』がないの」
「は?」
「他の男と一緒に帰ってもなんとも思わないし、「別れて」って言われても、何で?って思うけど・・・それだけなんだよな・・・・・俺ってどこかおかしいのかな?」
「んー・・・」
「だから、純ちゃんにそれだけ夢中になれる暁が羨ましかったりするんだよな」
「意外だ」
暁は呟いて
「洸にもそんな悩みがあったんだなー」
感心すんな・・・・聡!
何か言うことはねーのか。
その後
「それは、まだそう思える相手に出会ってないだけじゃねーの?」
と暁は言ったけど・・・。
そうなのかな?・・・・俺は何かの感情が抜けているような気がしてならない。
学校の帰り道、そんな事を考えながら家に向かっていた。