恋〜彼と彼女の恋愛事情〜
「変な顔・・・ぷっ」
「ちょ・・・からかうのやめてよね」
ちょっと気が晴れた。
・・・子供ですか?俺は。
「週2回くらいなら付き合ってやれるけど?」
少し得意げに言ってみた。
「いいの!?本当にいいの?」
すげぇ、食いつくな。
「いいよ」
俺がOKすると、すげぇいい笑顔で
「ありがとう。ありがとう」
頭を下げる。
意外。
頭とか下げる事できるんだ。
「じゃあ、ここに来る日は連絡する」
そう言ったから、携帯の番号とアドレスを交換した。
「もうひとつお願いしてもいい?」
「ああ?なに?」
調子に乗りやがったか!?
何か買えとか?
おごれとかか?
俺の体は売らねーぞ!?
「ここにいるとき、勉強教えてほしいんだけど」
は?・・・そんな事?
体売らねーとか・・・ばかじゃん・・・俺。
「勉強?」
「・・・うん・・・ダメ?」
「別にいいけど・・・なんで?」
ちょっと恥ずかしそうに
「未那と純と同じクラスになりたいの」
「ああ・・・」
「うちの学校は3年になるとき、学年上位30位までが一緒のクラスになるでしょ?」
そう、うちは進学校だから、3年生は最終テストで30位までが同じクラスになる。
「純はもちろん、未那も20位くらいにいるし、私頑張っても35位なの。どうしても未那と純と同じクラスになりたいの!」
なるほどね。
「でもなんで未那たちにこだわるんだ?」
「彼女たちだけなのよ。私を噂とか偏見でみない友達・・・」
「あー、未那は噂とかじゃなくてちゃんと本人を見るからな」
「そう、だから・・・」
恥ずかしそうにお願いする香奈枝が、少し可愛く見えた。
・・・・・・少しだけだぞ!