恋〜彼と彼女の恋愛事情〜
「わかった。いいよ」
「我侭言って、本当にごめんね」
意外。
我侭が何かわかるんだな。
思ってた女とはだいぶかけ離れていた香奈枝に本当にびっくりだ。
「なあ、お前って結構いい奴なの?」
「は?」
「誤ったり、御礼言ったり、我侭がわかったりさ」
「・・・・それは・・・常識なんじゃ・・?」
「おお!常識とか分かるのか?」
「失礼ね!そのくらい分かるわよ!・・・早瀬君の中の私ってどんな人なの!?」
「俺が見てきた中で、史上最強女。・・・簡単に言うと女妖怪?油断すると喰われそうな感じ」
ヤベ、言い過ぎた!?
女妖怪はないよな。
「・・・・女・・妖怪・・?」
「わ、わりぃ、言い過ぎた・・・」
泣く?
泣きますか?
香奈枝を見ると肩が震えている。
やべぇ、泣かせたか?
「あははははは!」
!・・・笑いやがった!
「初めて言われた!女妖怪!!」
なんか、嬉しそうなんですが・・・。
「いつもさ、尻軽とか、最低女とか言われるから・・・女妖怪のほうが可愛いよね」
・・・可愛いか?
・・・女妖怪だぞ?
・・・人間じゃねーんだぞ?
「大体、手当たり次第に手を出すからいけないんだろ?」
俺の言葉にちょっとマジな顔で
「私、誰にも手なんかだしてないけど?」
と、言いながらミルクティを飲んだ。
「え?・・・手を出してない?」
「そうよ」
「じゃあ何であんな噂がたつわけ?」
「腹いせだったんじゃないの?」
「誰の?」
言ってる意味が良く分からん。