恋〜彼と彼女の恋愛事情〜
「あれ?珍しいね・・・朝練は?」
朝食の席に着くといつも朝練でいない早瀬君が座っていた。
「今日は休み」
「ふうん」
毎日行くわけじゃないんだな。
「いただきます」
私は手を合わせてから、朝食を食べ始めた。
毎日食べてるけど、本当においしい。
カチャカチャと食器の音だけが響く。
・・・なんか、食べにくいな・・・。
そう思っていると
「今日、一緒に学校行くから」
と、言われた。
はい?
「え!?なんで!?」
驚いてる私に驚く早瀬君。
「なんでって・・・そんなもん一緒の学校に行くからに決まってるだろ?」
「え!?いいよ!私一人で行く」
「は?なんで?意味わかんねぇ」
「意味分からないのはこっちよ。・・・一緒になんていったら噂の的になるでしょ?」
「だから?」
澄ました顔をしてパンをかじる。
「私の噂知ってるでしょ?・・・一緒になんかいたら早瀬君も私にやられたみたいなことになるわよ?」
「それで?」
「それでって・・・」
この人なんだろう・・・平気なのかな?
「別に噂になったからなんだよ?お前のことなんて・・・「違う」
早瀬君の言葉をさえぎる。
「私のことはどうでもいいのよ。いまさら何言われたって変わらないんだから。でも早瀬君は違うの!私と一緒にいるせいで早瀬君まで白い目で見られるようになるのよ!」
「俺は別に・・・」
「私が嫌なの!!」
「え?」
「早瀬君が皆に白い目を向けられるようになるのが・・私はいやなの!・・・だから、絶対一緒に行かない!!!」
私はパクパク食べて
「ご馳走様」
足早に部屋を出た。
も~、なんなの!全然わかってないんだから!
部屋に戻ると準備をしていつもより少し早いけど家を出た。
そして歩きながら考えていた。