恋〜彼と彼女の恋愛事情〜
早瀬君は誰にでも平等だ。
同じクラスになったとき、私には誰も話しかけてこなかったのに早瀬君は違った。
学級委員長をやっていたのもあったからだけど、普通に話しかけてくれてた。
私はそれが嬉しかった。
昼休みに未那と純と3人で話をしていたとき
「ねぇ、香奈枝聞いてよ。未那って暁と早瀬君と成宮君の幼馴染なんだって」
純が言った早瀬君にドキっとした・・・。
・・・・あれ?今・・・何か・・・??
「もう、純その話は学校ではやめてよ」
「ごめんごめん」
嫌がってる未那に私は聞く。
「皆、頭いいけどなんかあるの?」
私の質問に
「ああ、暁は医者になりたいって言ってたし、聡はあれでも弁護士の息子。早瀬は・・・早瀬グループって知ってる?」
「「うん」」
純と一緒に頷いた。
「その社長の息子」
「「ええ!?」」
「そうなの?」
聞き返す純。
私は開いた口がふさがらないくらいビックリしてた。
「そうよ。・・・暁は優しいしさ、純はいい奴見つけたと思うよ」
真っ赤になる純。
かわいいなぁ・・・本当に暁君のこと好きなんだね。
「聡は・・・訳わかんないから、置いておいて」
置かれちゃったよ・・・聡君。
「洸一は・・・恋愛は困難だね」
「え?どうして?」
「洸一はさ、多分だけど許婚がいると思う。・・・あれだけ大きい会社だとさ、政略結婚っていうの?するんじゃない?・・・だから好きになっても、付き合っても最後は別れが待ってるってこと。・・・そのせいかな、洸一事態が恋愛にはあまりのめり込まないんだよね」
なるほど・・・。
思っても実らないって事か・・・。
「ところで、香奈枝は恋愛しないの?」
「え!?・・・うん。私には障害があるの」
「「障害?」」
思い切って足にあるあざをみせた。
二人とも目がまん丸になる。
「ど、どうしたの?」
未那が心配そうに私を見ながら聞く。