恋〜彼と彼女の恋愛事情〜

洸一


香奈枝と一緒に暮らし始めてから、楽しんでる俺がいる。

この家に住んでこんなに家にいることが楽しみなのは初めてだ。

勉強はスパルタ式。

あいつこのままじゃ3年になっても10番以内なんてムリなんじゃないだろうか・・・。

28位になったと喜んでいたけど・・・それじゃダメだ。

香奈枝は将来俺の秘書にする。

間違いなく良い秘書になると思う。

素質もあるし・・・俺の仕事をこれから近くで見ていけば内容も覚えていくはずだ。


冬休みに入ると俺は忙しくなる。

そのため、香奈枝に勉強を教えることが出来なくなる・・・家庭教師を5人用意してみた。

・・・仕事は忙しいが俺もあいつらと一緒にすごしたい。だから仕事を頑張って、・・・その結果俺も無事に皆と過ごすことができた。

でも、何故か皆ニヤニヤしている・・・暁に聞いたが『なんでもねーよ』とはぐらかされる・・・香奈枝は何故か赤くなって下を向いてばかり・・・いったいなんなんだ?

腹が立つのは聡にまでニヤニヤされていたことだ。

しかも『なんでもないよんよん』とか・・・訳わかんねーし。

だけど、久しぶりに楽しかったな・・・・・高校を卒業したらこんな風に集まることなんてなくなるんだろうな。

今を精一杯楽しもう。



そんなある日、香奈枝が父親に会いに行くと言い出した。

正直俺は反対だ。悠人さんとも相談してなるべく会わせないようにしていたのに・・・香奈枝は自分の口で出てくることを言えなかったのが心残りみたいだ。

日曜の昼間だし、さすがに何も出来ないかな・・・と思ったから

「何かあったら連絡しろ」

とだけ約束させて行かせることにした。



香奈枝が出たのは9時。

遅くてもお昼までには帰ってくるはず・・・・だった。

「遅い・・・」

時間は14時を回っている。

携帯に電話してみても出ないし、メールをしてみても返事が返ってこない。

・・・もしかして、つかまった?


俺は家をでて香奈枝の家へ向かった。

ピンポーン

インターホンを押すと気だるそうに男が出てきた。

香奈枝の父親だ。








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