恋〜彼と彼女の恋愛事情〜
「ん?聞こえなかった?・・・好きって言ったんだけど」
「だ、だれ・・・が?」
「は?・・・俺が・・」
「だれ・・を?」
「・・・香奈枝を。」
「・・・う・・・そ・・」
涙が目に溜まるのがわかる。
「ほんと」
「だって・・・・だ・・って・・・」
まだ信じられねーのかな。
「ほんとだって言ってるだろ?」
そう言ってまた香奈枝にキスをする。
「・・・ん・・・」
・・・ヤベ。
場所が場所だけに・・・。
考えてみりゃ、ここは俺の部屋、俺のベッド。
そして腕の中には初めて『好き』になった相手。
・・・・止められるわけがねー。
そのまま首筋にキスを落とすと香奈枝の体がビクッっと反応する。
その反応がまた俺を煽る。
・・・・あ~、どうしよう。止まらねぇ。
かなえ~止めて。
俺を止めてくれ。
・・・・は?・・まじ?
香奈枝の腕が俺の背中に回る。
・・・止められませんが?
「か、香奈枝・・・?」
そっと香奈枝をみると恥ずかしそうに微笑んだ。
「・・・・・いいよ」
え?・・・いいよって言った?
今、いいよって言いましたよね?
・・・いや、ダメだろ?何か弱ったところに付け込んでるみたいで・・・。
「・・・ごめん」
「え・・・・」
「やめておくな」
「なんで?」
「なんでって・・・」
大切にしたいから・・・。
恥ずかしくて言えないけど・・・。
「私の・・体が・・・汚いから・・・?」
はあ!?
「何言って・・・!違う!それは違うよ」
「でも・・・」
俺はゆっくり香奈枝を抱きしめる。
「大切にしたいからさ・・・。」
あ~、恥ずかしい。・・・もう、2度といわねぇ。