恋〜彼と彼女の恋愛事情〜
今日はバレンタインデーの前日。
未那と香奈枝は純の家に泊まり込みで手作りチョコとマフィンを作っていた。
「しかし洸一がここまで香奈枝にハマるとは思ってなかったな」
チョコをとかしながら未菜が言った。
「え!?そう・・なの?」
「そうよ!デレデレしちゃって・・・翔太があんな洸一見たことないって言ってたわよ」
みるみる香奈枝の顔が赤くなる。
「いいなぁ、香奈枝は毎日洸一君と一緒だもんねー」
「何言ってんのよ。純だって暁とラブラブじゃない」
からかわれるとちょっと恥ずかしい純。
「人の事言えないでしょ〜、未那だって翔太君と仲良しじゃない」
「まあね」
少し照れたように未那は笑った。
「ところで、マフィンはいくついるの?」
純が皆に聞く。
「私は翔太とお兄ちゃんとお父さんで3個あればいいかな」
と未那。
「私は暁と舜君とお父さんに憲ちゃんとお姉ちゃんだから5個いる〜」
チョコを流す型を用意しながら純が言った。
「香奈枝は?」
「私は早瀬君とお父さんと橘さんと武田さんと本間さん。後はチョコを3個多くいるかな」
「あ、あのさ、橘さんとかって・・・誰?」
純が不思議そうに聞く。
「あ、早瀬君の執事さんと運転手さんと料理長さん」
「あ~、洸一の御付きの人達かぁ」
「うん、いつもお世話になってるから」
「そっかそっか」
未那と純は香奈枝が幸せそうでとても嬉しかった。
「マフィンは私たちも食べるから少し多めに作っておこうね」
未那の提案に
「「はーい」」
と手を上げる2人。
そろそろ出来上がる頃に純が気が付く。
「あのさ・・・・」
「「なに?」」
「さ、聡君にはいらないの?」