恋〜彼と彼女の恋愛事情〜
【暁と純】
ここは暁の家の暁の部屋。
「暁、はい、バレンタインデーのチョコレート」
綺麗にラッピングされたチョコレートとマフィンを少し恥ずかしそうに渡す純。
「ありがとう、純」
嬉しそうに受け取る暁。
2人は見詰め合って、暁がそっと純に顔を近づけたその時
「純ちゃん、いるの?」
ドアがノックされ、舜が入ってくる。
咄嗟に離れる2人。
純は慌てながら
「あ、舜君。・・・舜君にも・・これ」
舜にもチョコを渡す。
「わ~い!ありがとう!!」
チョコをもらって大喜びの舜。
ニヤニヤしながら
「・・・食べていい?」
と聞く。
・・・確信犯だ。
「いいよ」
と、言うしかない純。
その場に座り込んで開ける舜。
暁は怒り気味。
だけど、舜に甘い暁は、特に追い出すこともしない。
でも、やっぱり、純と甘い時間を過ごしたかった暁は
「どうしても、こうなるのか・・・」
と呟いた。
純が暁からチョコをもらったのは、帰る時。
「え?私に?」
「うん。洸一のところで皆で作ったんだ」
突然のプレゼントにとても嬉しい純は、暁に抱きつきたかったが舜がまとわり付いていたので・・・何も出来ず・・・。
「ありがとう」
お礼しか言えず・・・。
毎年こうなるんだろうな、と・・・複雑な思いの暁と純だった。