恋〜彼と彼女の恋愛事情〜
ある日の放課後、暁と純は学校の近くにある公園のベンチに座っていた。
「ねぇ暁、皆同じクラスになれて良かったね」
「ああ、そうだな。純とは席も隣だし楽しくなりそう」
そう、暁、純、洸一、香奈枝、翔太、未那、聡の7人は無事3年生の同じクラスになれたのだ。
「それにしても香奈枝は、頑張ったよね」
「そうだな。洸一が必死で教えていたからな」
二人はみつめあって、ふふっと笑うのだった。
「純、このあと何か用事ある?」
「え?特別ないけど・・・」
「じゃあ、俺んち泊まりに来ないか?」
「え!?突然お邪魔して大丈夫なの?」
「おう、今日は母さんと舜は、母さんの実家がお祭りで泊まりに行ったから」
その言葉を聞いて赤くなる純。
「あの、それって・・・」
「二人きりだけど?」
「ええぇぇ!」
純の顔がますます赤くなる。
「今更そんなに驚かなくても・・・]
ニヤッと暁が笑う。
「な、何?」
「何か期待してる?」
「べ、べ、べつに・・・」
「まぁ、朝まで寝かせないとかはしないから」
その言葉を聞いて、ますます赤い顔になる純。
その時
「こらっ、このエロ暁め!」
後ろから声がして振り返ると、
翔太と未那の二人が呆れた顔をして立っていた。
「私は純をそんな娘に育てた覚えはないわよ?」
悪戯っぽく未那が笑う。
「な、何言ってるの?」
慌ててとぼけてみるが未那には通用しない。
「ところで、こんなところに座って何してるの?」
翔太が聞く。
「え?いや、特別行くところもないから・・・公園でも行くかって話しになって・・・翔太たちは?」
「私たちも一緒。暇つぶしに公園にでも行こうって来てみたら・・・なにやら怪しい相談をしている人がいたってとこ」
「・・・怪しいってなんだよ」
「暁はすぐ家族がいないと純を誘うよねー」
未那の言葉に純は赤くなるばかりで何も言えない。
「そりゃ、いつも舜がいて邪魔されるから。いないときは誘うだろ」
「・・・・あきれた・・・。」
「何だよ・・・俺たちのことはほっといてくれ」
暁はちょっと不機嫌になる。
その時