恋〜彼と彼女の恋愛事情〜
「あ、はじめまして川上 純です」
純が挨拶をすると
「はじめまして!よろしくお願いします」
たまちゃんは頭を下げる。
いい子だな・・・でも何で聡君なんだろう・・・。
「自己紹介しなくても大丈夫だビッチ。皆のことは説明してあるビッチ」
「あ、そう・・・」
もはや誰も『ビッチ』に関しては突っ込まない・・・。
「あの、付き合ったきっかけとか聞いてもいいですか?」
質問する純に皆は
『チャレンジャー』だな、だね、・・・。
と言う目を向ける。
「えっと・・・2年生の2学期に一度聡君に告白したんですけど・・・・あの、太さが足りないって断られて・・・」
「「「え!?」」」
太さが足りない・・・?
「聡・・・どういう事?」
洸一が聞くと
「ん?俺、ふとっちょさんが好きなんだビッチ」
まじですか・・・・。
「このぷにぷに感がたまらなくゾクゾクするビッチよ」
「・・・・」
「前に告白されたときは、ぷにぷに感が足りないから断ったビッチ」
彼女さん・・・恥ずかしそうですよ?
・・・断る理由が・・・太ってないから・・・訳がわからない・・・さすが聡。
「あ、聡君・・・そろそろ行かないと塾の時間に・・・」
彼女さんが時間を気にして聡に話す。
「わかったビッチ。・・じゃあまたビッチね~」
手を振りながら駅のほうへ向かう聡とたまちゃん。
「今度一緒に遊びましょうね」
純が声を掛けると
「はい!ありがとうございます」
と、笑顔で頭を下げるたまちゃん。
二人は楽しそうに歩いて行った。
「いい子だな・・・たまちゃん」
翔太がつぶやくと
「うん」
皆頷く。
「でもさ、たまちゃんは聡と付き合うために太ったんだな」
暁が言うと
「そこまでして・・・なぜ聡なんかと付き合いたいのかしら」
いくらなんでもそれは失礼ですよ未那さん。
・・・気持ちは分かりますがね。
「・・・ところで洸一、聡君のビッチって何?」
皆が思ってた質問を香奈枝が聞いた。