恋〜彼と彼女の恋愛事情〜


大学受験が終わって、皆それぞれの進路も決まり準備をしていた時に事件は起こった。

学校も休みで純は家にいた。

ピンポーン

純の家のインターホンがなる。

「はい」

「私・・・未那」

「あ、うん。今あけるね」

純がドアを開けると未那が立っていた・・・・が。

「み、未那?・・・どうした・・・の?」

そこには号泣している未那がいた。

「翔太が・・・別れようって」

「え!?」

「どうしよう純・・・どしたらいいの?」

その場に座り込んでしまう未那。

「と、とにかく家に入って座って」

純は未那を家のリビングのソファーに座らせて、ココアを出した。

「未那、飲んで・・・少し落ち着くから・・・」

何も言わずコクッと一口飲んで、また泣いている・・・。

純は自分の部屋に行ってから暁に連絡してみる。


未那に気付かれないように電話をした。

「もしもし?暁?」

声を小さくして話す。

「純?何かあった?」

暁は電話にでた純の声がいつもより小さいことにすぐに気が付いた。

「あの、未那と翔太君て別れたの?」

「は?・・・いや、聞いてねーけど」

「・・・今未那が来てるんだけど、翔太君が別れようって言ったって、泣いてるの」

「ま、まじで?」

「うん」

純が急いでいたのがわかったのか

「わかった。翔太に電話してみる」

「うん、お願い」

電話を切った純は未那のところへ向かう。

リビングに戻ると未那は俯いて、泣いている・・・。

純は未那の隣に座る。

「未那・・・話できる?」

「・・・うん」

こんなに落ち込んでる未那を見るのは初めてで、純も少し戸惑う。






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