恋〜彼と彼女の恋愛事情〜
「未、未那・・・」
翔太は驚いて未那をみつめた。
「翔太・・・」
泣きながら未那は翔太に近づく。
暁と洸一聡はその場から離れた。
「言ってくれたら・・・良かったのに・・・」
未那は翔太の前に立つ。
「・・・未那・・・ごめんな・・・お、俺が・・・」
翔太も泣いていた。
「未那に会ったら・・・別れられなく・・なる・・・から・・」
「・・・うん」
「・・・ごめんな・・・」
「誤らないで、翔太」
「未那・・・」
「・・・翔太の気持ちは・・・わかったから・・・・・・」
未那は泣きながら翔太を見て言った。
「・・翔太・・・・・別れ・・よ」
未那が言った瞬間、翔太は未那を抱きしめた。
「・・・未那、ごめんな。・・・こんな別れ方を望んでいたわけじゃないんだ」
「・・・うん」
「俺が・・・俺が弱いばっかりに・・・」
「翔太・・・翔太だけが悪いんじゃないよ。・・・私も・・・悪い」
「そんなことねーよ・・・悪いのは俺だ。わがままばっかで、ごめんな」
ぎゅうっと未那を抱きしめる。
その後は2人とも何も言わず、離れることを惜しむように抱き合っていた。
沈黙を破ったのは未那。
「・・・翔太・・・・この別れは・・間違いじゃ・・ないよ・・・」
「・・・うん」
「でも・・・もうしばらくは好きでいさせて?」
「・・・うん」
「・・・たまに電話してもいい?」
本当は電話なんてしないって・・・わかってる。
「・・・うん」
「新しい彼女できたら教えてね」
「・・未那よりいい女なんて・・・いねぇよ・・・」
「そりゃ・・・そうよ・・・ね・・」
2人とも涙でぐしゃぐしゃになってた。
「・・・翔太・・・」
「うん?」
「最後に・・・キスしていい?」
「ああ・・・俺も・・・したい」
二人は見つめあって・・・・最後のキスを交わした。