恋〜彼と彼女の恋愛事情〜
2人きりでデートするのは自信が無かったのもあって、
「沢田君の弟君も一緒にどう?」
と、誘ってみた。
一瞬びっくりしたみたいだけど、
「いいの?」
と、申し訳なさそうな顔をして聞いた。
「うん!あ、もちろん沢田君と弟君が良ければの話なんだけど」
「・・・俺が弟の話なんてしたから、気を使わせちゃったかな」
寂しそうな笑顔。
いやいや、違うよ〜。
そんな顔しないでよ。
「ち、違うよ!私ね、姉が高校生の時に、『一人で留守番じゃ可哀想だから』ってデートに時々連れてってもらってたの。
それが楽しかったから。
弟君もどうかなって思って・・・」
何か考えてる?
「ほ、ほんとだよ?・・・」
覗きこむように沢田君をみる。
「うん。川上さんの事疑ってるわけじゃないよ。
・・・弟に聞いてみるよ。ありがとう」
と、やっぱり申し訳なさそうに笑った。