恋〜彼と彼女の恋愛事情〜
お弁当を食べ終えて、トイレに行った帰り、純と瞬が話をしているのが聞こえた。
俺は近くにあった木に隠れて話しを聞いていた。
・・・舜の病気は舜のせいじゃない。
・・・もしかしたら俺がその病気を持って生まれてきたかもしれないんだ。たまたま舜が持ってしまっただけで、お前が悪いんじゃないんだよ。
家族だろ?なんで迷惑とか考える?
俺はお前をお荷物なんて考えたこと無かった・・・。
・・・もしかして、あの過去のことでそう思ってしまったのか?・・・そうだったら俺の責任だ。
そのとき純が言った
「暁の弟として生まれてきてくれてありがとう」
俺は・・・いや、俺たちはこの一言で救われた気がした。
舜も俺も今ここで、こうしていること・・・それでいいんだって。
そんな俺だから純は俺と付き合ってくれてるんだって。
過去につけてしまった舜への傷は消すことは出来ないけど、今の言葉で心の重荷が軽くなったよ。
ありがとう・・・純。
そうだな・・・出来ないことを嘆いているよりも、今出来ることを考えて前に進んでいこう。
話が終わって、少し間をおいて2人の所に戻った。