恋〜彼と彼女の恋愛事情〜
穏やかな日々
純
土曜日のデートが終わって、いつも通りの生活。
平日はお店で待ち合わせて沢山話をした。
デートをしてから・・・と言うより、遊園地の話を聞いてから私たちの距離はとても近くなっているような気がしていた。
話をするのも以前よりは、緊張しなくなっている。
付き合いだして3週間目の水曜日、いつも通り私はお店で暁と話をしていた。
「あ、そうだ。純にお願いがあるんだけど」
頼みごとなど今まで無かったので、びっくりしたと同時にちょっと嬉しかった。
「急で悪いんだけどさ、明日の夕方舜を預かってくれないか?」
「舜君?」
「うん、ちょっと親に用事が入って、おばさんも一緒に行かなくちゃいけないみたいでさ」
「うん」
「俺が帰るまで、舜一人になっちゃうから」
なるほど。
「いいよ。明日部活もないし、掃除当番でもないから早めに帰れると思う」
ほっとした顔をする暁。
「ごめんな。こんなこと純に頼むなんて・・・」
「いいよ、気にしないで。・・・お姉ちゃんが結婚して家にいないし、お父さんも出張の多い人で、ほとんど一人暮らしみたいになっちゃってるから。舜君と過ごせるの楽しみ」
「・・・ん?じゃあ、明日も一人なのか?」
「そうだよ?」
「ふ~ん・・・」
私の話を聞いて何か考え込む暁。
「暁?・・・舜君を迎えに行けば・・「俺んち泊まれば?」
はい?
「泊まる?」
「うん、俺の家も母親いないし、純を一人帰らせるのもなぁ」
えええぇぇぇえぇええ!?
ちょ、ちょっとまって、どうしてそういう事になってしまうの!?
「え、でも泊まるのは・・・ちょっと・・・」
あー、顔が熱くなる・・・もう、いきなりすぎるよ。
「・・・フッ・・・何か期待してる?」
「え!?・・・な、ななにが?き、期待???」
あー、汗が、汗が噴き出します!
暁は笑いをこらえるのに必死だ。
も~なんなの~。
「舜も喜ぶと思うんだけどなぁ」
わざとらしく言わないでよ・・・しかも舜君のことを出すのは反則だよ!