恋〜彼と彼女の恋愛事情〜
次の日は駅で舜君と待ち合わせ。
学校から直接暁の家へ行くことになったから、駅にあるコインロッカーにお泊り道具の鞄を入れておいた。
「えーっと、4時に待ち合わせだから、そろそろ来るかな」
改札口で待ってると
「純ちゃん!」
舜君が私に気が付いて手を振ってる。
可愛いなぁ。
「おまたせ!お家にいこう!」
すごく張り切ってる舜君は、本当に可愛い。
・・・・私より背が高いところは悔しいけど・・・。
お家に着くと鍵を開けてくれた。
相変わらずお庭はきれいに手入れされてる。
家に入ると来る途中買い物してきた夕飯の材料を冷蔵庫にいれた。
今日は舜君のリクエストで煮込みハンバーグ・・・野菜があまり好きじゃないって言ってたから細かく刻んで入れることにした。
料理はお姉ちゃんがお嫁に行く前に、スパルタ式で仕込まれた。
家のこととか全部覚えるまでは『嫁には行かない』なんて言うから、必死で覚えました。
「純ちゃん、準備終わった?」
舜君がキッチンを覗き込む。
「うん、終わったよ」
「じゃあさ、一緒にゲームしよう!」
「いいよー。なにするの?」
手を引っ張られて、テレビの前まで連れて行かれる。
「マリオカート」
「え!?やったことないや」
それを聞いた舜君がニヤリと笑った。
「簡単だから僕が教えてあげるよ」
「うん」
それから舜君に教えてもらってやったんだけど・・・・。
「全然勝てない・・・」
「純ちゃん弱ッ」
そう言いながら舜君はとても楽しそうだ。
しばらくゲームを楽しんでると舜君は画面を見つめたまま話し出した。