恋〜彼と彼女の恋愛事情〜
暁
「舜を預かってくれないか?」
なんて我侭を純に押し付けているんだろう・・・そう思いながら話をしたら、
「いいよー」
軽く返事をしてくれる。
本当にどこまで優しいんだろう。
「お父さんも出張が多くて一人暮らしみたいになっちゃってるから・・・」
マジか・・・寂しくねえのかな。
どうせ家に来るんだし、帰りは一人じゃ帰せないからなぁ。
「泊まれば?」
あまり返事は期待していない。
・・・純だから簡単に泊まるとは言わないだろうな。
「泊まるのは・・・ちょっと・・・」
予想通りの返事だな。
・・・でもここで折れたくねぇ。
「瞬も喜ぶだろうなー」
舜を出すのは卑怯だと思ったけど。
「ずるい」
・・・だよね。
「俺も一緒にすごしたいなー」
これを言ってもダメだったら諦めよう・・・。
「・・・わかった」
キタ!
押してみるもんだな。
真っ赤な顔して、本当に可愛いよな。
来てくれるのもすげぇ勇気がいることだもんな。
・・・舜がいなかったらぜってぇ来てないと思うけど。