恋〜彼と彼女の恋愛事情〜
「あ、暁・・・あの・・・」
腕の中で離れようとしてるのが分かる。
「はぁ、やっと触れた」
「え?」
俺の呟いた言葉で、純の体の動きが止まった。
「ずっとさ、抱きしめたかったのに舜がいるから出来なくてさ」
「・・・うん」
「メシとか風呂とか舜の遊び相手とか、嫌がらずにやってくれてありがとう」
純の腕が俺の背中にまわる。
「・・・私こそありがとう。久しぶりに楽しい夜だったよ」
あ~、本当ならここで襲えるはずなのに・・・。
このまま俺の部屋連れて行って・・・・・いやそれはダメだろ。
・・・辛い。純が腕の中にいて、しかも自分の家なのに・・・手が出せないって拷問ですか?
キスはさせてね。
そっと体を離して、唇を重ねた。
・・・やべ。とまんねぇ。どんどん深くなっていく・・・。
「・・・ん・・んんっ・・・」
時折漏れる純の声に理性が飛びそうになる・・・。
そっと離すと真っ赤な顔で、目をうるうるさせて俺をみる。
もう一度抱きしめて「もう、勘弁してくれ」と呟いた。
その時、階段を上がってくる音が聞こえて、慌てて体を離し、布団を敷く。
「あれ?まだ準備できてないの?」
舜が入ってきて不思議そうに聞く。
「ああ、ちょっとな」
俺の言葉を聞くと、納得したような顔をして
「もう少し遅くくれば良かったね?」
ニヤリとする舜に、慌てすぎる純。
・・・丸分かりだろその態度。
俺は普通に、純は顔を真っ赤にしながら、布団を敷いた。
敷き終わると、純が準備に向かった。