恋〜彼と彼女の恋愛事情〜
〈おはよう。朝練あるからこれから家をでます〉
〈今日は楽しかった。また明日おやすみ〉
〈寝坊した〜。舜に起こされ・・朝練遅刻だ。行ってきます〉
このメールが来てから、朝、起きる前に『おはよう』のメールを送るようになったんだったよね。
〈あ〜、もっと一緒にいたかった。ドラえもんのどこでもドアー!がこんなに欲しいと思ったのは初めてだよ、のびこさん〉
のびこさん・・・意味がわからなくて返信に困ったから
〈本当だよね、スネ蔵君〉
と、送ってみた。
それから少しして、数学でわからない問題があったから『電話してもいい?』とメールをしてみた。
私達は夜、勉強しながらメールをして楽しんでいた。
教科に得意不得意があるから、わからない時は電話で聞く事になってた。
メールを送るとすぐに携帯が鳴る。
「もしもし、暁?」
「うん」
「ごめんね、あの数学なんだ・・「純、スネ蔵って何?」
え!?
・・・スネ蔵?・・・あ!さっきのメール!
「何って、スネ夫さんをもじったんだけど?」
「はい?何でもじったの?」
「暁のメールで、のび太君をもじってたから・・・」
「純、あのね」
「うん?」
「ドラえも〜んと言えば、なんだいのび太君なんだよ」
あ、暁、一体何の話?
しかも、ドラえもんとのび太君のモノマネしてるし・・・そして似てないし!
「え?そうなの?」
いや、だから何の話?
「そうなんだよ。だから正解のメールは、〈そうなんだよ、ドラえもん〉になる」
え?正解とかあるの?
「純はドラえもん知ってる?」
「う、うん知ってる」
「さっき、言ってたけど、のび太君をもじったのは、純が女の子だからなんだよ」
「はい?・・・じゃあ、しずかちゃんでいいんじゃないの?」
「いやいや、だからドラえも~ん。と言えばなんだいのび太君なんだよ」
だから、ものまね似てないよ・・・暁。
「う、うん」
ねぇ暁、私が聞きたいのは数学なんだけど・・・なぜドラえもん?
ドラえもんの世界からカムバーーーーーーク!!
数学教えてぇ。