恋〜彼と彼女の恋愛事情〜



そろそろ付き合って1ヶ月か・・・早いな。

一応洸一から言われてる期間は1ヶ月だけど、別にわかれなくちゃいけないとか言われてないし・・・別れたくなんてないし。

あいつらに好きになったから別れないって言えば、それでいいんじゃないだろうか。



俺は1ヶ月過ぎた頃、屋上に洸一と聡を呼び出した。

「よ!」

待ってると2人が歩いてくる。

「おう」

「どうした?うまくいってんのか?」

洸一がニヤニヤしながら聞く。

「まあな・・・ニヤニヤすんなよ」

「よ・か・っ・た・ね・暁」

聡・・・なんだよその話方。

「あー、実はさそのことなんだけど、俺、このまま純と付き合ってもいいよな?」

あ〜、すげぇ、恥ずかしいな。

「お!久しぶりにマジになった?」

聡が目をまん丸にして聞く。

「あぁ、まぁな」

だから、恥ずかしいんだって。

「だったらいいよ。何も問題ねーじゃん」

ポンと肩をたたく洸一。

「じゃあ、今回の罰ゲーム終了な」

聡の一言に

「「おう」」

2人で返事をした時だった。


「いいこと聞いちゃった」


女の声。

壁の向こうからひょこっと顔を出したのは、洸一と同じクラスの富谷 香奈枝(トミタニ カナエ)だ。

うわっ、まずい奴に聞かれた。3人とも同じような顔をする。

富谷は、彼女持ちの男に手を出してはとっかえひっかえしてるって噂のある性悪女。

「なるほどねー。女嫌いで有名な沢田君が、なぜ川上さんなんかと付き合ったかと思ったら、罰ゲームだったのねー」

ムカ。・・・川上さんなんかって何だよ。

「つまり、川上さんを騙したって事よね」

「は?騙してなんてないだろ。キッカケになっただけだ」

不機嫌な洸一の言葉に

「そっちがそのつもりでも川上さんは違うんじゃない?」

意地悪く笑う。

「どういう意味だ」

「あれ?沢田君聞いてないの?過去の事」

俺が黙っていると

「知らないなら教えてあげるわ。簡単に言うと騙されたのよ」

壁に背をもたれて話だした。







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