ウラコイ
「甲斐田君、」
「こんばんは、久しぶりです。―神田さん」
おれは 礼儀的に頭を下げた
会場の廊下は シンとしている
「あぁ久しぶり、翔太と仲良くしてくれて…」
聞きたい事は
わかってるのに
建前な事を言って
から本題にはいる
俺と同類の人間だ。
「……何か言いたい事でもあるんすか?」
多分 神田とつっちの事だろう。
「…何か考えてるんだろうが、君も俳優だろ?」
神田に似たような 話し方
ただ、 アイツとは違う
アイツは冷たくはない。
この男は冷たい、
「そうっすね。…でも俺はアイツの友達ですから、」
「アンタの弟ではないので…」